24授業紹介シリーズ9【2年選択生活文化】
2年生の選択科目「生活文化と環境」の様子です。今回は災害時の避難所を想定して、調理器具はカセットコンロと鍋、フライパン、耐熱ポリ袋を使い、食材はアルファ化米と乾物や缶詰など常温保存のきく食材を使った調理実習です。単に「非常食をつくる」ということではなく、非常時においても栄養バランス、食物アレルギー、食中毒、病気や高齢者・子どもなど多様な存在も考慮し、なおかつ、創意工夫も感じられて楽しく美味しく食べられる料理を生徒達が自ら考えて、班ごとに違ったメニューにチャレンジします。
この班は、アルファ化米を平らにのばして生地にして、缶詰のコーンや焼き鳥、マッシュルームを具材にしたピザを作っています。
こちらの班は、ホットケーキミックス、水、チョコを耐熱ポリ袋に入れて混ぜ合わせ、沸騰したお湯に入れて弱火で30分ほど熱を加えて作る「マーブルホットケーキ」です。
各班の料理ができあがりました!
左上は、トマトパックと缶詰の焼き鳥を使った「トマトカレー」と、「わかめとミックスベジタブルのサラダ」「マーブルホットケーキ」です。
右上は、アルファ化米にチキンラーメンを混ぜて味付けした「チキンラーメンご飯」と、切り餅を湯煎で柔らかくした「きなこ餅」、さらに、フルーツミックスにサイダーを入れた「フルーツポンチ」です。
左下は、先程の「ライスピザ」に、耐熱ポリ袋で茹でたジャガイモとかぼちゃを混ぜて作った「ポテトサラダ」、さらにライスペーパーに切り干し大根とツナを混ぜ合わせた具材を入れた「生春巻き」、同じようにライスペーパーにあんこやフルーツミックスを入れた「大福」です。
右下は、水を1滴も使わずにトマトパックと缶詰の焼き鳥だけで味付けしている「ピラフ風“簡単“リゾット」と、さつまいもを茹でた後にサラダ油で焼いた「さつまいものハッシュドポテト」、湯煎して作った「さつまいものきんとん」です。どれも美味しそう!!
いよいよ試食タイム!自分達が作ったものだけでなく、お互いのものを試食し合っていました。私(このブログを書いている教員)も頂きました。どれも美味しく頂いたのはもちろんですが、何より災害時の避難所を思い浮かべた時、こうしたちょっとした生活の知恵を生かすことで、無味乾燥になりがちなレトルト食品も彩り豊かになりますし、調理もみんなで楽しく行うことができて、不安に包まれがちな避難所生活に一瞬でも温かさがつくられるのだとしたら、とても素晴らしいことだと思いました。生徒達の豊かな発想や協力しながらいきいきと調理をしている様子を見ていて、「やはり人間は関わり合って、支え合うことで、生きる力を得られるのだ。」と感じました。