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2024.07.15
部活動

【バスケ部活動記】第四十三話「新チーム(男子部)の日常」の巻

みなさん、こんにちは。期末試験も終わり、新チームが再び始動し始めました。今回はそんな新チームの男子部に注目し、“ある日の日常”をレポートしたいと思います。



正則高校では、期末試験が終わると“試験休み期間”となります。基本的に通常授業はなくなり、その代わりに講座や補習などが入ったりしますが、成績を“確定”させていくための期間という意味合いの方が実際かなと思います。

例えば、病欠をしてしまい、平常点となる小テストや確認テスト、さらには実技試験が未受験となっていた生徒を対象に試験を実施したりします。そうした試験が実施されることは(病欠の結果だから)仕方がないことだと思います。
しかし中には提出課題などが未提出は勿論のことですが、不十分といった場合に、担任や教科担当からの呼び出しによって“お小言”の一つ、二つとともに“最後までやりきる”ことを強く求められるなんて場面もちょくちょくみかけたりします。

とは言え、上記したようなことの対象とならなければ、基本的にお休みとなります。
つまりは、実質的に“夏休み”となっていくわけですが・・・答案返却日、終業式といった登校日は当然ありますし、模試が実施されたり、クラスごとに学院祭準備にむけたHRがあったり、さらには委員会活動やクラブ活動も盛んに行われているので、実質的には夏休みといっても、多くの生徒が学校に登校してきています。
故に、バスケット部も試験が終わった途端、もれなく活動を再開し始めました。

取材をした日の練習は、午後からの練習で、フロア練習の前に、トレ室(トレーニング室)でウエイトトレーニングを約1時間半程度行ってからのフロア練習でした。

男子部がトレーニングに取り組んでいる間は、女子部が先にフロア練習を1時間以上前から行っていました。

普段は、なかなか“オールコート”で練習をすることができないので、活動時間を長くとることができるときには男女を入れ替える形でそれぞれオールコート練習を実施しています。



ちなみに、この日女子部は、男子部と入れ替え後(フロア練習後)にトレーニング室でウエイトトレーニングと翌日の千葉遠征の準備をやっていました。

さて、一方の男子部のフロア練習ですが・・・

男子部では「プロテイン」による栄養補助も行っています。この日はウエイトトレーニングもあったので、トレーニング後、そしてフロア練習後の2回摂取しました。



マネがプロテインは作って用意してくれるので、練習が始まる前にシェーカーを出すよう選手達に声をかけています。しかしすぐにもってこない選手がいたりすると、普段はよく笑う“明るい”マネなんですが・・・ちょっと別人になることもあったり、なかったりします(笑)

新チームとなったばかりということもあって個々人のファンダメンタルやスキルアップに重点を置いたメニューに取り組む割合が多いのですが、フォーメーションや速攻のライン取りといった“あわせ”にも取り組みはじめました。



できる、できないに関わらず、早い段階から「チームバスケット」の全体像を選手達に明確に提示し、イメージを共有させ、とにかく選手同士がよく“話をするチーム”となっていくことを目指していると男子部コーチは(その意図について)話をされていました。

男子部、女子部両コーチ共通の“知人”の方・・・というよりも、女子部の前コーチだった方で、BJリーグの選手となったことをもって本校コーチから離れていかれた経歴ということもあって、顧問の私もよく知っている方が、この日の練習にたまたま顔を出してくれました。つまり、コーチだけでなく“元プロ選手”からも選手達は直々に指導やアドバイスを受ける場面もありました。



そんな光景を目にして、思わず「なんと“贅沢な時間”なんだろう」と思ってしまいました(笑)

練習の最後は、本日の練習メニューのまとめとして“スクリーンイメージ(5対5)”に取り組みました。

高校からバスケットを始めるという選手も各学年に数名いますが、本校では基本的に経験者、未経験者問わず同じ練習に取り組みます。したがって、チーム内の“ゲーム”ではありますが、未経験者も普通に参加します。

 

この日は、たまたま顔を出しにきてくれた元プロ選手にも未経験者と一緒のチームにまじってもらい、ゲームにも参加をしてもらいました。

ゲーム形式の練習では、最初こそチームバスケットというよりは“個々人”の1:1の結果ばかりが目立っていました。しかし本数を重ねていく中で、徐々にインサイドとアウトサイドとの連携、オフサイドボールの仕掛けに対してパスが展開されたりと、“チームバスケットっぽいプレー”も随所にみられるようになっていきました。

まさに新チームならではの“ちぐはぐさ”が目立つ内容ではありましたが、それでも、そんな場面こそがチームとしての「一致点」を作り出していくための貴重な材料となっていくのだと思いした。

 

【編集後記】
本校の選手達は決して身体能力や技術が高いわけではありません。中学までの経験を聞いてみても、ちゃんと教わったという経験が少ないといった選手も結構います。
だからこそ、個々人の能力によって勝敗が左右されてしまうようなバスケットではなく、“みんなで力を合わせる”チームバスケットに重きをおいています。

勿論、体格や身体能力の高さ、さらには個々人のできること(スキル)が少ないより多いにこしたことはありません。ですから、個々人の能力向上を軽視しているわけではあはりません。
しかしそれだけをもって、試合で活躍できる、できない、そして、なにより勝敗が決まってしまうのだとしたら・・・「バスケットボール」というスポーツを本来的に楽しむことができないのではないかと考えています。
そうした意味で、誰もがコートの上で活躍することができるようになっていくことを目指し、そして、“勝利”という結果を一つでも多く手にしていくために、チームバスケットを重視しています・・・な~~~んて偉そうなことを記しましたが、「みんなで力を合わせていく」ということは容易なことでもないので、苦戦することの連続というのが実際のところでもあります。しかし、そんな難しさこそがチーム作りの醍醐味であり、おもしろさでもあると思い、選手達を見守っています。