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2024.07.13
部活動

【バスケ部活動記】第四十一話「”結果”にはみえない姿にこそ・・・」の巻

 みなさんこんにちは。前話では、怒濤の練習試合を消化し、さらには体育祭も重なる中、3年生にとっては最後の公式戦となる、つまりは”引退”のかかった全国大会東京都予選にむけた準備の様子を紹介しました。今回はその後についてです。結論から記せば、男女ともに残念ながら1回戦敗退という結果に終わりました。

 女子部は、日頃から合同練習も含め練習試合で対戦してきた錦城学園と、(全くないことではありませんが)”まさか”の対戦となりました。互いに手の内をよく知っている中で、これまでの対戦結果を振り返ってみると、ほぼ互角の勝負ではありましたが、やや正則が錦城学園を上回る結果を残してきました。しかし・・・だからこそのやりにくさもあったのかもしれません。

 試合は互いに決め手を欠く場面が多くみられ、まさに一進一退の攻防戦となりましたが・・・正則のオフェンスパターンについて、対策を講じてきた錦城学園のディフェンスを(正則が)攻略しきれず、最後は振り切られてしまいました。  これまで何度も対戦し、ときに一緒に練習をしてきた仲でもあったので、試合後は互いの健闘を称えあい、正則の選手が一つでも多く錦城学園が勝ち上がっていくことを願い、涙をみせながらもエールをおくっていました。そんな選手達の姿がとても印象的でした。    

 男子部は、まさに”強豪校”の都立大崎高校との対戦となりました。結果は「大敗」に終わりました。それでも結果だけではみえない選手達の成長、なにより「変化」を(苦しい試合ではありましたが)目にすることができました。

 試合序盤は互いに点の取り合いとなりつつも、大崎高校の猛攻に対して、ディフェンスを細かくチェンジングしながら対応していました。しかし徐々に大崎高校のスピードについていけなくなり、遅れて守りにいく場面が目立つようになると・・・たちまち失点もしくはファウルが重なる苦しい展開となっていきました。また、外角があたりはじめた大崎高校のオフェンスと体格とパワーで正則を大きく上回る(大崎高校の)ディフェンスを攻略することもできず・・・点差がひらいていきました。それでも、決して諦めることなく、これまで練習で培ってきたチームオフェンスを出し切ろうと奮闘する選手達の姿がコートの上にはありました。

 試合後、「これまでに対戦してきたチームの中でたぶん1番強かった。最後にそんなチームと対戦できたことは(負けてしまったことは本当に悔しいけど)楽しかった」と話している選手もいました。正直、組合せ(対戦)がわかったときから、正直「勝てるわけがない」と、誰もが思ったことと想像します。故に、そうした思いが、そのまま試合にでてしまうかもしれない・・・なんて心配もしたりしてしまいましたが、点差を大きくつけられてしまう「格上相手」であっても、一歩も引くことなく、立ち向かっていった選手達の姿に、大きな”成長の跡”を感じました。

 男女ともに、今回の大会をもって3年生は引退となりました。3年生はコロナ禍の影響を受けながらも、ねばり強く活動を続けてきました。とりわけ男子部の3年生は、上級生がいない中であっても、最後まで走りきりました。故に、3年生がいてくれたからこそ、「今」があるんだなと、改めて3年生の引退を実感し思いました。