【バスケ部活動記】第二十話「惜敗の春季大会・・・」の巻
みなさん、こんにちは。前回は“4年ぶり”に実施できた「強化合宿」についてレポートしました。今回はその後に行われた公式戦、春季大会兼関東大会予選についてレポートします。
結果から記すと、大会は男女ともに残念ながら1回戦敗退という結果に終わりました。「敗退」という結果ではありましたが、それでも多くの収穫があった大会となりました。とりわけ男子部の試合は、これまでとは大きく異なる内容の“ナイスゲーム”を展開することができたので、その模様を記します。
大会は、男女ともに4月9日が1回戦となりました。前々日が本校入学式、前日が始業式という日程の中で、大会となりました。そんな大会日程ということもあり、体験入部を経て本校への入学、そしてバスケ部へ入部を決めていた新入生が何人かいましたが、さすがに、練習に全く参加できていませんでしたので、今大会の1回戦への出場メンバーには入れることができませんでした。
以前の活動記でも今年度の男子部は“下級生主体”と記してきましたが、具体的には、新3年生の代の部員は、マネージャーだけというチーム状況でした。したがって昨年度は、大会や練習試合では常に上級生主体のチームと対戦してきました。しかしそんな条件であっても試合を投げ出すこともなく、よく相手にくらいつき、時には勝つこともありました。とは言え、なかなかそうしたゲーム展開は出ないというのも実際のところでしたが・・・
今回の1回戦の対戦相手であった聖徳学園も、現状のチーム力からすると明らかに「格上」にあたるチームでした。
試合が始まると、序盤こそ互角の展開に持ち込むことができましたが、徐々に相手チームの外角からのシュートが決まり始めるとリードを許す展開となり、1ピリは「19対6」という結果に終わりました。
これまでの練習試合などでは、これ以降、さらに点差をつけられ一方的な展開となったり、互角の展開に持ち込んでいったとしても、結局のところは最初につけられてしまった点差を埋めることができずに試合終了となることが多々ありました。
今回も・・・そうなるのか?と一瞬頭をよぎりましたが、戻ってきた選手含め、ベンチの様子はこれまでとは違っていました。確かに、一見すると「点差」のついたゲームとなっていましたが、ディフェンスのピリオドごとの失点の目安(合格ライン)は15点以内と考えれば、さほど悪くはない、むしろよくおさえた方でした。
また、オフェンスについてもシュートが決まらなかっただけで、合宿で仕上げてきた「形」をちゃんと作ることができていた、つまりは“勝負(シュートを打つべき)すべき場面”を作ることはできていた。まずは、そのことがコーチから話されると、選手達も大きくうなずいていました。
その上で、ベンチからの指示は、オフェンスについては細かな微調整や狙い所の選択肢についてのアドバイスとともに基本的には同じことをやり続けるよう指示が出されました。一方のディフェンスについては守り方の形を場面ごとに変えるよう指示が出ました。
すると・・・2ピリでは「19対17」、後半に入ってからの3ピリは「12対12」そして、最終の4ピリも「16対13」と1ピリ以降の各ピリオドでは負けませんでした。しかしトータルの結果では、やはり1ピリの点差をうめきれず、「61対53」という結果に終わりました。
試合には敗れてしまいましたが、まさに“惜敗”という結果だったのではないかと振り返ります。
格上の相手に互角以上のゲーム展開に持ち込みことができた最大の要因は、やはり場面ごとにディフェンスの形を変えていく、要するに“守り方を変えていったこと”が相手のオフェンスのリズムを狂わせ、さらにミスを誘発さていったことにあったのだと思います。
そして・・・そこから走って点をとるというシンプル且つ簡単な形でオフェンスを終わらせることができるようになったことに加えて、セットオフェンスから“勝負どころ”を確実に作り出し、思い切って勝負することができたことが何よりの成果でした。
試合後、ベンチを後にする選手達は、口々に「勝つべき試合だった」「いや、勝たなきゃいけない試合だった」といった言葉とともに、悔しさをにじませていました。
正直、勝つことができたのかどうか・・・そのチャンスはあったとは思いますが、やはり“地力”は相手チームの方が上だったと思います。
だから「勝利する」という結果を手にすることは簡単ではありませんし、何よりそれほどあまいものでもないと思います。しかし「勝つことができた」「いや、勝たなければいけなかった」と、本気で悔しがることができたこと自体が、チームを確実に変化させていくこととなる経験になったことは間違いないと思います。その変化が、今後、どのような結果を生み出すことになるのか・・・楽しみに思える大会でした。
【あとがき】
今回は男子部の大会結果についてレポートしましたが、女子部も同日、別会場で大会に参加をしていました。
結果は、相手チームに大きく点差をつけられた試合となりましたが、男子部同様、女子部もチームの持ち味はしっかりと発揮することができたとのことでした。
そうした意味では、次の全国大会東京都予選に向けて、“はずみ”のつく大会となりました。
>>バスケットボール部の過去の活動記はこちらから